2023年 08月 20日
ちょうど波のようにサヨナラが来ました
2023年 03月 12日
HLA vs EHC Play-off Semi-Final Game1&2
2023年 03月 06日
YGR vs EHC Game7&8
2023年 02月 26日
NIB vs EHC Game7&8
2023年 02月 19日
EHC vs REH Game8
2023.02.19 15:01-17:28(釧路アイスアリーナ)
アジアリーグアイスホッケー2022−2023レギュラーリーグ
ひがし北海道クレインズ 対 レッドイーグルス北海道 8回戦(釧路アイスアリーナ)
ベンチ入りメンバー
【ひがし北海道クレインズ】(orange/セイコーマートマッチデー限定ユニフォーム)
1脇本 侑也-88中島 康渡
52松金 健太-79山崎 勇輝-14磯谷 奏汰-26齊藤 大知-26齊藤 大知
82大津 夕聖-4米山 幸希-18青山 晃大-53寺尾 裕道-92池田 一騎
74河合 龍一-3伊藤 賢吾-9松野 佑太-19矢野 竜一朗-24荒木 翔伍
5葛西 純昌-77鈴木 聖夏(ベンチ入りせず)
【レッドイーグルス北海道】(white)
39成澤-35小野田
34橋本-88佐々木-97中屋敷-19中島-8高橋
6山田-29ハリデー-21久慈-15入倉-16彦坂
12青山-20山下-9髙木-14大澤-91柴田
98相木-10三田村-7百目木
レフェリー:川口、杉野森
ラインズパーソン:橋本(政)、橋
第1ピリオド
00:00 C1/E39 GK in
立ち上がりから、クレインズ陣内にパックをダンプし、コーナー或いはゴール裏でパックを処理するクレインズDF陣にプレッシャーをかけ、パックを奪うべくシンプルなタテへの突進が目立つ。
開始早々、自陣左サイドのコーナーでパックを失うと、E97→E8と繋がれゴール前までフリーで切り込まれ、脇本がE8の動きを見ながら懸命に正対しつつポジションを移動していく最中で足元を狙ったシュートを浴びるも、レガースが上がってしまう時間を極力最小限に抑えブロック。
立ち上がりからクレインズの息の根を止めに行こうとプレッシャーをかけてきたイーグルス。過去7連勝している相手という自信もあるのか、強気の姿勢が随所に見えている。
ところが思わぬ形で試合は動く。
02:46 クレインズ1点目(EQ) G14磯谷(wrist/正面/2m)←10大津(晃)
ゴール裏に流れたパックを処理していたE39のミスを見逃さず僅かにブレードから離れたところを見逃さずに大津晃がパックを奪うと、ゴール裏からゴール右ポスト際からねじ込みにいくが、最後は混戦の中、ゴール前に詰めてきた磯谷がパックを拾いオープンネットに押し込む。E39は多分この試合が始まって初のパックタッチだったと思うが、予想外のミスに漬け込むことができ、結果として先制できたのはラッキーだった。
思わぬ形ではあったが、先制できたことでクレインズの動きは活発化する。
4分過ぎ、ニュートラルゾーンで相手のパスをカットした磯谷が敵陣へ一気に駆け上がり、左サイドのサークル付近までパックを運びつつ、中央突破してきた2番手のDFに繋ぎ遠目ながらもフリーでシュートできる場面のお膳立てを作るもシュートは正面を突きリバウンドが出ない。
5分過ぎ、大津夕の中央突破から、ゴール裏を回るなど相手の守りにプレッシャーを掛けていく。
6分過ぎ、今度は松野がラップアラウンドを仕掛けると、左サイドから青山が詰めていたがゴール左手前でセンタリングを合わせることができない。
その後は互いに敵陣でプレーしようとパックの主導権が激しく入れ替わったが、徐々にイーグルスがペースを掴み始め、クレインズは自陣でパックに絡まれ始めスムーズな攻めができなくなっていくも、時折、大津晃や磯谷が敵陣でパックを連取仕掛けるも効果的なシュートは打てず、逆にロングシュートがゴール前のプレイヤー当たりシュートの軌道が変わるなどどヒヤヒヤする状況がしばらく続く。クレインズ、ここまでは課題となるPKにも発展せずなんとかリードを保っている状況だったが、
15:04 C24 Holding
ゴール右斜め後ろ当たりでルーズパックへの寄せをめぐり荒木とイーグルスのプレイヤーがもつれあったまま2人ともに転倒するも、荒木のペナとして扱われてしまう。
16:06 イーグルス1点目(PP+1) G14(wrist,re-bound/正面/1m)←8←34
最初の1分程度は(昨日の今日ということもあってか)クレインズが相手の動きに対して惑わされることなく対応できていたし、これまで何度もしてやられたゴール脇に立つE14と左サイドのサークル付近でボックスをコントロールするE19の動きを封じていたものの、ゴール前に混戦を作られてしまうと、至近距離からのシュートを浴びる。一旦は脇本が弾くもコントロールできずリバウンドを出してしまい、E14に難なく押し込まれる。
16:06 E53 Slashing
このゴールが決まる過程の中で相手のスティックを叩くプレーでペナルティアドバンテージ中での反則となり、荒木のペナは解消されるがまた2分間のPK。苦しい展開だったが、大津、齊藤、池田がパックを敵陣まで運び時計を進めながら、
17:55 E8 Interference
池田が敵陣に入っていく中でお尻を突き出し進路妨害。
なかなか敵陣に入れずシュートどころかセットもできない残念なPPだったが、終了間際に齊藤がブルーライン中央から振りかぶった鋭いスラップショットはゴール左サイドのポストを捉える。惜しかったのはこの場面だけだったが、結局シュートゼロのままPPは終了。
Shots on Goal:C6,E8
昨日の入りに比べると、今日は物足りない。イーグルスの早いダンプと敵陣での絡みに手を焼くも、徐々に相手の動きにも慣れていったが、試合が動いたのはペナルティ。もう一歩早い出足と強いコンタクトが欲しい。
第2ピリオド
22分過ぎ、寺尾のエントリーから敵陣奥でパックを受け継いだ齊藤が左サイドをドライブし正面に回り込みつつシュートを浴びせる。
24分過ぎ、磯谷がニュートラルゾーンから左サイドを抜け相手DFの裏にでると、サークル付近からシュートを放つ。
25分過ぎ、池田が右サイドから切り込み、やはり右45度のサークル付近からシュートを放つ。
27分過ぎ、3つ目が敵陣でパックを動かす。イーグルスも激しくチェイスし、何度かパックを手放しかけるも諦めず追いかけ奪い返しつつも、態勢は良くなかったがゴール前までパックを運ぶ。
27:26 E Timeout
単発ではあるが、サイドを抜かれシュートを浴びたり、クレインズの3つ目がイーグルス陣内でパックに絡み相手の球出しを阻止するどころかパックを連取する場面を作ったことで、ベンチがなんとなく嫌な雰囲気を察知したか。この時間では異例のタイムアウトを取る。
しかし、その後も決定的ではないとは言え、30分過ぎには大津晃が左サイドを切り込み、31分過ぎにはロングシュートをゴール前でスクリーンに立った池田の前にこぼれる。
なんとなく流れが傾いているのではないか。
それは証拠に、32分過ぎ、ロングパスでE8に左サイドを抜け出され、そのまま正面にドライブしつつ脇本とのアングルギャップを作りつつシュートを浴びるも、これが枠の外。
その直後、遂に試合が動く。
32:26 クレインズ2点目(EQ) G19矢野(deflection/正面/1m)←74河合←18青山
敵陣奥の左サイドでルーズパックを拾った青山がベンチ前のスペースを走り込むとブルーライン中央に入ってきた河合に繋ぐ。ゴール前の状況を見ながら狙いすましたコントロールショットはゴール前に立っていた矢野が見事にパックを捉えはたき落としゴールへねじ込んだ。
待望の勝ち越し点を奪うも、33分過ぎ、またしてもルーズパックをニュートラルゾーンでE8に拾われつつ抜け出されてしまうも懸命に追いかけ反則スレスレでシュートに行く直前でE8のステイックを背後から下から上にブレードを引っ掛けシュートを阻止した。
35分過ぎ、2つ目が敵陣でパックを連取。
36分過ぎ、自陣からパックを浮かせたロングパスをニュートラルゾーンで拾った寺尾が受けた時点で2on1のチャンスになるも、横パスを匂わせつつ自分できめに行こうと正面に回り込みつつシュートに行くも決まらない。
良い流れになってきたかと思われたが…。
37:45 C10 Boarding
敵陣ゴール裏でパックを処理している相手プレイヤーにハードヒット。ナイスチェックかもしれないが、もう処理に入っていたのでこれはtoo much。
圧倒している訳ではないが、なんとなくパックを支配し、敵陣でプレーをしているクレインズのとって、この時間帯のPKは非常に厳しいものがある。ここは絶対に守り切りたい。リードして3ピリを迎えたい。当然ベンチもプレイヤーも同じ気持ちではあるが、イーグルスのPPは相変わらず厳しい。何度もピンチを招くも、「このパスが通ったら」、「このシュートがゴールまで届いたら」というラストパス&シュートを河合が、そして賢吾が脚を出し、体を投げ出す懸命のシュートブロックで2分間を守り切った。守り切ったあとの2ピリは残り15秒。パックはキープしているも自陣まで押し返されたイーグルスはそのままピリオド終了のホーンを聴くしかなかった。そして程なくしてスタンドから大きな拍手と歓声(ここ数年の音量と比較すればよ)に包まれる。
良い雰囲気で2ピリを終えることができた。
あのね、歳のせいかも知れないけど、ベテランDF2人のシュートブロックはねぇ、目頭が熱くなったよ。
Shots on Goal:C7,E4
なんとなくクレインズに流れが向いた2ピリだったような。中盤は敵陣に攻め込む機会は多かったがシュートをなかなか打たず先に相手にカットされ押し返されるなど勿体無い場面が多くmヤキモキさせたが、徐々にシュートで終わる形を作り始めることでようやく矢野の勝ち越しゴールに結びついた。
3ピリは激しく攻め込まれることは織り込み済み。相手が攻めに熱中する後のここ1番のカウンターを狙いたい。それ以外はシンプルに敵陣奥深くへのクリアで十分。今ならバックチェックやフォアチェックが機能している。ハードワークを続けることができれば…。
第3ピリオド
立ち上がり、自陣右サイドのコーナーで球出しをミス。詰めていたE97にカットされると、ゴール左横に走り込んできたE8に渡ってしまう。見事なバックドアだったが、E8のワンタイムシュートを脇本が懸命に伸ばしたブロッカーに僅かに当たってくれたおかげでゴールを阻止。ビッグセーブでピンチを防ぐ。
その後は、自陣に何度かパックは運ばれるものの、パックキャリアとの距離を詰めたDFで相手の攻撃の芽を早い段階で潰し、相手の寄せの状況を見ながら確実に前線にパックを委ね、パスを受けたFWは敵陣まで入りパックをダンプするか、シュートで終わるかを選択し、敵陣の深い位置までパックを押し返すことを繰り返し、しっかりとメンバーチェンジを済ませ万全の布陣でセットが出続けられるような配慮がうかがえた。
50分過ぎ、相手の攻め上がりに対しややポジションが下がってしまい、ミドルシュートを浴びてしまうも、今度は大津夕がシュートコースに入り相手のシュートを体で跳ね返し、しっかりとパックを自分の元に収め、再び前線にパックを委ねる。
51分過ぎ、3つ目が自陣でパックの争奪に敗れパックを回されてしまい、最後はロングシュートを正面から浴びてしまうも、これに対しても松野が身体を入れシュートを阻止。
時折攻め込まれる場面はあるものの、イーグルスの攻めを早めに潰したり、押し返したりと、うまく守りが機能している様子が窺える。出す場所がなければ自陣でパックを繋ぎ前線のスペースができるまで凌ぐ。
2ピリから作ってきた流れにまだ乗っている、と思われたが、
51:40 C14 Hooking
本部席前のボード際での競り合いだったが、もう少しパックを奥に運びたかったのか、競り合っているプレイヤーのスティックを下から引っ掛け上げてしまう。そこまで無理をしなくても大丈夫だったような気がするが、流れはクレインズにある。このPKも凌げると…。
52:42 イーグルス2点目(PP+1) G97(wrist/右45度/7m)←34←14
ゴール付近にパックを入れられるパターンには対応できていたが、ブルーライン中央から右サイドのサークル付近のE97へパックが渡ると、ゴール前の様子を伺いつつ素早く振り払ったシュートがゴールネットを捉えてしまう。ゴール周辺のプレイヤーに気を取られ、結果としてシュートコースを十分に狙わせるだけの余裕を与えてしまった。
ただ、まだ負けたわけではない。同点になっただけ。
54分過ぎ、敵陣でパックを奪った磯谷から右サイドに開いた大津晃への横パスが出されるも、これをイーグルスもボディスライドでカット。
56分過ぎ、E1つ目に攻め込まれゴール前で混戦を作られてしまう中で脇本が懸命のセーブで孤軍奮闘。その流れの中で、
57:13 E19 Interference
パックを抑えにいった脇本と態勢を崩したE19がゴール左横で折り重なるように倒れ込む。ただ、起きあがろうとした脇本が一発で起き上がれなかったためペナルティに。流れの中で仕方ない、という抗議だと思うが、近くで見ているレフェリーには本能的に目の前に居る相手の動きを少しでも良いので邪魔しようとする余計なアクションが見えたのかも知れないよ。
俄然チャンスとなったクレインズ。絶好の勝ち越し機、いや、勝機が訪れた。ここを決めてしまえば連敗を止められる。ここは勝負する場面でしょう、と見ていたPPだったが、安全策を取ったクレインズのPPには不満。無駄にシュートを放ち予想もしてない跳ね返り方でカウンターを許したくない、という気持ちが強いのはわかるが、一発で決めてやろうとするあまり、パス重視のPPはワクワクしない。パスでも良いんだけど、どっからでも打ってやる、という攻めの気持ちを見せるまでの余裕はないか。終了間際に賢吾が自陣でから攻め上がり、相手の最終ラインも越え、E39と1対1まで詰め寄ったが詰め寄りすぎて効果的なシュートは打てなかった。
このまま延長かと思われた終了間際、
59:52 C3 Delay of the game
目の前に迫ってくる相手プレイヤーをやり過ごそうとパックを上げてしまったのだが、あろうことかパックは本部席を覆う屋根を超えてしまう。ここへきて不用意なパック処理で4on3でのOTスタートとなってしまうも、今季のリーグ戦で初めて60分で負けにならなかった。
Shots on Goal:C8,E11
オーバータイム
ほぼ2分近くあった4on3のPPはゴール前に立ちはだかるE97のスクリーンに脇本が悩まされながらも、キャッチ、ブロック&フリーズ、デフレクションは枠の外と、再三のピンチを迎えるもここでもシュートブロックが飛び出すなど懸命の守りで無失点で切り抜ける。
残り2分弱で3on3に戻るも、終盤にクレインズがパックを保持する機会を得たが、決定的な場面には至らず、遠目から寺尾が放ったシュートが1本あった程度。このOTはPPを守り切っただけで良しとせざるを得まい。
Shots on Goal:C3,E4
ペナルティ・ショット・シュートアウト
先攻はクレインズ。昨日から復帰し守りで何度も光る場面を見せてくれた賢吾を1番手に、池田、大津夕、大津晃の4人を繰り出すも、いずれもゴール前で止まってゴーリーとの至近距離での勝負を挑むもゴールを奪うことができない。一番惜しかったのは大津晃。左サイドに引きつけ、あとはパックを右サイドからレガースを交わすように回り込んでパックを流し込むだけだったが、その過程の中でE39のレガースに足を引っ掛けてしまい転倒。
後攻のイーグルスは、E9が右サイドからにじり寄りゴール前で止まってから、更に左サイドに引っ張り脇本を交わしバックハンドでゴール左に放り込み先制すると、E8、E10はいずれも脇本がキャッチ&ブロックで応戦したのの、E97に右サイドからブロッカーサイドを撃ち抜かれ万事休す。
65:00 C1/E39 GK out
●ひがし北海道クレインズ 2(1-1,1-0,0-1,OT0-0,PSS0-2)3 レッドイーグルス北海道○
勝利という結果は得られなかった。そういう意味では素直に力不足だと受け入れるしかないと思う。悔しいがまたまたまたしてもパワープレーの決定力の差が勝敗いや、今日の試合展開であれば勝ちを逃したという表現が正しいと思う。
試合展開としては失点を最小限に抑え(この対戦で初めて2失点で食い止めた)、できればリードして3ピリを迎え、リスクの少ないプレーを選択し時計を進める。リードしてからの試合運びは間違いなかったと思うが、やはりペナルティが高くついた。でも、OTのPKも守り切った訳だから、今日の頑張りに対しては「勝利」という結果を与えてもよかったと思うが…。ま、ルールはルール。負けは負け。あと一歩まで追い詰めるところまでにようやく到達できた。ただ、9月、10月の大量失点で無惨にも敗れ去る試合を見ているので、今日こそは勝たせてあげたかったね。
まだレギュラーリーグは4試合(2カード)残っており1つ順位を上げるチャンスは残っているが、最終的に何位になってもどうでもよくって、今日の試合は勝って欲しかった或いは勝ちに近い結果を出して欲しかった、と心底願っていた。負けはしたが負けが確定するまでこの8回の戦いの中で一番時間がかかった試合だった。
ただ、これが精一杯ではないはずだ。まだ戦えるチャンスはある。残りの試合もプレーオフも全力を尽くして欲しい。今日の試合ができるんなら、この先の対戦相手を苦しめることができるはずだ。